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2025.07.0717:00

CUTIE STREET ソロインタビュー Vol.1:古澤里紗、一度は諦めた夢――「アイドルになりたい」強い想いで掴んだ今


ダンスのために高校生でひとり暮らし「勢いだけで動くタイプなんです(笑)」




――小さい頃、ご家族やご友人からどんな子だったと言われることが多かったですか?

古澤里紗(以下、古澤):性格でいうと、すごく女の子らしい子だったみたいです。ママの靴を履いたり、お化粧道具を真似して使ってみたり、ヒールを履いて歩いてみたり。あとはクローゼットを開けたりとか、ドレスを着たりとかですね。

――当時は、どんな系統の洋服が好きだったんですか?

古澤:ずっとピンクとか、フリルやリボンがついたかわいい系のお洋服が大好きでした。アルバムを見返すと、小さい頃からそういうドレスっぽい服を着ている写真がすごく多くて。物心つく前から、かわいいものが好きだったみたいです。

――音楽は小さい頃からよく聴いていたんですか?

古澤:流行っている音楽は聴いていましたね。特にAKB48さんがすごく好きで。私は特にともちん(板野友美)さんが好きで、テレビに出ているときはずっと張りついて観ていました。

――板野さんの、どういうところに惹かれたんでしょう?

古澤:いつもビジュアルとスタイルがすごく素敵で。あと、自分の中ではロングヘアの女の子が好きなんだなって気づいたのも、ともちんがきっかけだったかもしれません。

――少しギャルっぽい雰囲気が好きだったというのもあるんでしょうか?

古澤:私はちぃぽぽちゃん(吉木千沙都)をロールモデルにしていて、彼女もギャル系って言われることが多いんですけど、惹かれる人たちが、たまたまそういう雰囲気だったのかなと思います。

――古澤さんの中でのかわいいって、どんなイメージなんですか?

古澤:今は、“フレンチガーリー”っていうジャンルがすごく好きで。パリっぽい雰囲気のあるファッションや食べ物の見た目、建物の外観とか。全体的にパリ要素が入っているものにすごく惹かれるんです。

――パリ要素?

古澤:たとえば、洋館のような建物だったり、美術館の雰囲気とか。和のテイストも好きなんですけど、どちらかというと外国の家の感じに惹かれることが多くて。お花だったらバラとか。はっきり気づいたのは5年くらい前なんですけど、それまでもドレスっぽい服を好んで着ていたので、もしかしたら昔から海外的なかわいさに惹かれていたのかもしれません。


――子どもの頃は、習い事はしていましたか?

古澤:ピアノ、習字、水泳、英語をやっていました。本当は最初、バレエをやりたかったんですけど、住んでいた地域の近くにバレエ教室がなくて、ピアノにしようってなって。

――ダンスにはいつぐらいから目覚めたんでしょう?

古澤:高校に入るタイミングで、急に「ダンスがしたい」と思ったんです。AKB48さんが好きだったので、テレビの前で真似して踊ったりしていたんですよね。だからダンスにはもともと興味があって。高校にダンスコースがあるって知った瞬間、「私はここに行く!」って親に伝えて。地元からちょっと離れていたんですけど、その高校に通うためにひとり暮らしを始めました。

――すごい行動力ですね!

古澤:勢いだけで動くタイプなんです(笑)。でも、そうやって思い切って行動してきたから、今ここにいると思っていて。熊本市内に出て、ひとりで暮らしながらダンスを学んで、全国を目指して3年間ダンスに打ち込んでいました。そこでの出会いや経験から、芸能の世界にも憧れるようになって。高校卒業後に思い切って東京に出てきたのも、その延長線上にあるなって思います。




――もともとアイドルに憧れはあったんですか?

古澤:8歳のとき、お母さんとお風呂に入っているときに「そんなに好きならAKB48になればいいじゃん」って言われたことがあって。そのときはキャビンアテンダントに憧れていたんですけど、アイドルになるって選択肢もあるんだって、初めて思った瞬間でした。

――実際にオーディションを受けたりもしていたんですか?

古澤:実は中学3年生のときにオーディションを受けたことがあるんです。そのとき、もしオーディションに落ちたら、熊本で普通の高校生活を送るという約束を親としていて。結果的に落ちてしまったので、高校ではダンスに専念しました。でも、高校を卒業するタイミングで、恋愛リアリティショーのオーディションの案内をDMでいただいて。番組への参加は短期間だったんですけど、その後、芸能を続けるか、それともやめるかという選択に迫られたとき、やっぱり続けたいと思ったんです。ここでやめたら、せっかく芸能活動の第一歩を始めたばかりなのに、今辞める意味がないなって思って。そこから上京して、本格的に活動するようになりました。

――古澤さんはインフルエンサーとしても活躍されていますが、SNSに意識的に取り組むようになったのはいつ頃だったんでしょう?

古澤:高校生の頃です。熊本市内の高校で、周りにフォロワーの多い子たちがいっぱいいたんです。それでインスタを始めたんですけど、その環境がなかったらたぶんやっていなかったと思います。写真を載せたりするうちに自然とフォロワーが増えていって。その後、恋愛リアリティ番組に出演したことで一気にフォロワーも増えました。自分としてはSNSが向いているというか、自分のことを発信するのが苦じゃないタイプなんです。

――ちなみに、梅田みゆさんは当時、待ち受け画像を古澤さんにしているくらい憧れの存在だと話してくれました。

古澤:そうなんです(笑)。ファンイベントに来てくれたこともあって。あと、『TGC』(『東京ガールズコレクション』)とかですれ違ったときも、わざわざ待っててくれて、一緒に写真撮ったりしてくれました。

――それが今、まさか同じグループになるなんて不思議な縁ですね。

古澤:本当にびっくりです。



「圧倒的でいないといけない」――プレッシャーと戦ったオーディション合宿


――上京してから、CUTIE STREETのオーディションに参加されるまでは、結構あっという間の出来事だったんでしょうか?

古澤:いや、実はけっこう長かったんです。東京に来てからは事務所に所属して、モデルとして活動したり、インフルエンサーとしてSNSを中心に発信を続けたり、そういう活動を5年くらいやっていました。でも、ずっと「アイドルになりたい」っていう気持ちは心の中にあったんです。

――とはいえ、インフルエンサーとして確立したキャリアがあると、アイドルになるのはイメージ的にも難しい部分がありそうですよね。

古澤:それはありましたね。5年間もインフルエンサーとしてやってきて、事務所にも入っているし、一度は完全に諦めていたんです。もし魔法使いみたいな人に「人生やり直せるとしたら?」って言われたら、アイドルをやりたかったなってくらいずっと思っていたぐらい。そしたら、オーディションがあるって話を聞いて、「やってみたいです」って伝えました。

――インフルエンサーとして活動を続けている間も、アイドルになりたいという気持ちは消えなかったんですね。

古澤:はい。アイドルの友達も多かったので、ライブを観に行く機会もたくさんあって。そのたびに、「やっぱりステージに立ちたいな」「私もあっち側に行きたかったな」って強く思っていました。アイドルって、観ている人に本当に大きなパワーを与える存在なんですよね。自分もそんな存在になりたいって、ずっと思っていました。

――そんな状況から参加することになったオーディション。候補生たちと寝食をともにしながら、さまざまな審査を受ける合宿オーディションは振り返ってみて、どうでしたか?

古澤:正直、しんどかったです。もう一度戻れるとしても絶対にやりたくないっていうか(笑)。今の状態で、あの場でまた生活できるかといったら自信がない。それくらい厳しかったし、当時は「圧倒的でいないといけない」という気持ちが強くて。それが自分の中で大きなプレッシャーになっていました。

――「圧倒的でいなきゃいけない」というのは、どういう部分で思ったんでしょう?

古澤:私のことを知っている人が多かったと思うので、違う目で見られていたと思って。だからこそ、「この程度か」って思われたくなかったんです。むしろ「やっぱすごいな」って思わせなきゃって。そういう意味で、最初からちょっと違うスタートラインだったというか。圧倒的じゃないといけないって、ずっと思いながらやっていました。


――そんな中、ダンスやパフォーマンス審査の評価や、周りの目はどう感じていましたか?

古澤:ダンスは高校時代からずっとやってきたので、ある程度自信はあったんです。でも、歌に関してはまったく経験がなくて。カラオケで立って歌うだけでもしんどいのに、さらに踊りながらなんて……って最初は思ってました。喉も枯れちゃうし、もう全然基礎がなくて。マイクの持ち方から始めて、歌はずっと課題でした。

――短期間の合宿で、難しかったなと思うことはどんなことでしたか?

古澤:私はずっとソロで活動してきたので、グループとしての協調性を求められるのがすごく難しかったです。常に周りの感情を考えて行動しなきゃいけなくて。自分ひとりじゃなく、みんなでひとつのことをやるんだっていう意識が必要で、頭をフル回転させていました。

――もともとファンだった梅田さんのような存在も一緒にいたわけで、プレッシャーも相当大きかったでしょうしね。

古澤:最初はみゆと全然話せなかったし、どう接していいのかもわからなくて。たぶんみゆも、どう接していいか戸惑っていたんじゃないかなと思います。でも、すごくいい子なんですよ。ただ、やっぱり緊張はしますよね。お風呂も大浴場で一緒だったし(笑)。

――あははは。合格発表のときは、どんな心境でしたか?

古澤:最終審査は8人で受けたんですけど、「ここからまた誰か削られるのか、それともこの8人でいけるのか」っていう不安がすごくあって。でも、「この8人でデビューします」と発表されたとき、心から「絶対いいグループになる!」って思いました。メンバーに対して一切不満がなくて、ストレスが全然ない7人だったんです。

――ほかのメンバーも、みんな口をそろえて「この8人でよかった」と言っていました。

古澤:本当にそう思います。メンバー同士の仲がいいっていうのはもう確定してるし、何よりメンバーにストレスがない。トゲトゲしてる子がいないし、みんな、人の意見をちゃんと聞く耳を持っているんです。最年少のぱるちゃん(桜庭遥花)も、すごく大人でしっかりしていて。ほんと、居心地がいいんです。

――この8人でやっていけると決まったとき、やっぱり喜びも大きかった?

古澤:すごく嬉しかったです。ずっと憧れていて、一度は諦めかけたアイドルになれた瞬間だったので。

――感慨深いですよね。

古澤:はい。でも正直、どうなっていくのか全然わからなくて。アイドル・古澤里紗としての第2章が始まるんだっていうワクワク感と、どうなるんだろうという不安、そしてちゃんと頑張らなきゃっていう気合い。いろんな感情がごちゃ混ぜになっていました。


“今”を記録するために叶えたい夢



――デビュー後は、本当に怒涛の日々だったんじゃないですか?

古澤:とにかく今日1日を乗り越えることに必死で。自分にファンの人がいてくれるということも現実味がなかったですし、夢が叶ったって実感する余裕もあんまりなくて。だからこそ、ここからが本当のスタートだなって強く思っていました。

――特に印象に残っている出来事やエピソードがあれば教えてください。

古澤:最近あった、ファンの方と1分間電話ができるイベントでのことがすごく印象に残っていて。ある方が、「これまで人生で5人のアイドルを推してきたけど今がいちばん楽しい」って言ってくださったんです。「りさちゃんを推してるこの時間が、人生でいちばん楽しい」って(涙を浮かべる)。

――それは、すごく心に響きますね。

古澤:そんな風に人生そのものを楽しいと思ってくれてるファンの方がいるってことが、すごく嬉しくて。

――AKB48に出会ったことで自分の人生が変わったのと同じように、今度は古澤さんが影響を与える存在になっているんですね。

古澤:AKB48さんを見て、この道を選びたいと思った私にとって、アイドルって存在しているだけでパワーがあると思うんです。だから、自分もこの道を選んでよかったって思うし、感謝しかないです。

――アイドルとして活動を続けている中で、成長したなと感じることはありますか?

古澤:歌は本当に成長したと思います。自分で言うのもなんですけど、(デビューライブの)『TIF』(『TOKYO IDOL FESTIVAL』)のときの映像がヤバすぎて(笑)。出だしのパートがうまく入れなくて。練習でも入れなかったんですよ。リズムとか音程を取ることよりも、とにかく入ることが最優先で。だから音程もリズムも全然取れてなかったんです。でも今は、どういうふうに歌い出そうとか、どんなニュアンスで伝えようってちゃんと考えながらパフォーマンスできるようになってきて。顔の表情も含めて、自分で意識してコントロールできるようになったのは、大きな成長だと思います。


――CUTIE STREETの中で、ご自身の立ち位置や役割を、どう感じていますか?

古澤:よく、“お姉さん”って言われるんですけど、自分では全然そんなつもりはないんですよ。周りがよく見えているって言われることもあるんですけど、それはほかのみんながちゃんと見えているから、私にも見えてるだけで。自分が特別っていう感覚はあまりないんです。

――逆に、CUTIE STREETの中でお姉さんっぽいなって思うメンバーっていますか?

古澤:よく相談するのは佐野愛花ですね。落ち着いているなって思うのは、(板倉)可奈とか、なぎ(真鍋凪咲)とか。すごくしっかりしていて、「えっ、こんなに落ち着いているのに、年下!?」ってびっくりすることもあります。ほかのメンバーもそれぞれ違った形で支えてくれていて。(川本)笑瑠はおしゃべりでいろいろ言ってくれるし、みゆや(増田)彩乃、ぱるもすごく気遣いができる子たちで、あとからLINEしてくれたり、気にかけてくれているのが伝わってくるんですよね。みんなで助け合っている感じです。

――メンバーから受ける刺激や影響も大きそうですね。

古澤:CUTIE STREETには、もともとアイドルをやっていたメンバーが3人いるんですけど、その中で笑瑠はアイドル歴10年で。いろんな経験をしてきたから、アイドルとしてのこともいちばんよく知っているんです。そういう話を聞くと、「アイドル10年ってすごいな」って、あらためて尊敬します。自分もずっとアイドルに憧れていたから、見せ方だったり、放つオーラだったり、本当に学ぶことが多いなって。あとは、ぱるとかなぎは音感がいいので、音程がよく分かっていて。歌で迷ったときはよくアドバイスをもらっています。みんなそれぞれに強みがあって、それがすごく刺激になっていますね。

――活動する中で、古澤さんが感じている課題や思っていることはありますか?

古澤:やっぱりパフォーマンス力と体力ですね。ライブが1時間あると、けっこうヘトヘトになる組なので(笑)。体力をもっとつけたいですし、それと同時に、ライブを観に来てくれた人が、帰るときに「やばかった」「かわいかった」って余韻にひたってくれたら嬉しいんです。家に帰っても、次の日になっても、CUTIE STREETのライブが頭から離れないくらい、そんな存在になれたらいいなって。元気とかトキメキを与えられる存在になりたいです。

――最初のファッション好きの話にも繋がるのですが、古澤さんはご自身でファッションブランド「Me roir」(ミー ロワール)も立ち上げていますよね。

古澤:もともと洋服が大好きだったので、いつかお洋服のお仕事もできたらいいなと思っていたんです。そんな時にちょうどお話をいただいて。仲のいい親友と一緒にブランドを立ち上げたいってずっと話していたので、今だなって。親友がデザイナーをしていたので、一緒に始めることにしたんです。

――ブランド名の「Me roir」には、どういう意味が込められているんですか?

古澤:「ミロワール(miroir)」はフランス語で「鏡」という意味なんですけど、そこから「ミー=私」と「ロワール」に分けて、「鏡に映るあなたと自分」という意味を込めました。双子コーデとかシミラールックをコンセプトにしていて、鏡に映るあなたと私も、自分が映っているあなたと私みたいな世界をイメージしています。

――小さい頃からずっと好きだったファッションと、憧れ続けてきたアイドル活動。その両方を今、同時に叶えているというのは本当に素敵なことですね。

古澤:今世で好きなことを全部やっちゃっているから、来世がしょうもなくなっちゃうかもって思ってます(笑)。

――あははは。最後に、いま思い描いている夢や今後の目標を聞かせてください。

古澤:個人的には、CUTIE STREETとして絶対に写真集を出したい。アイドル・古澤里紗としての姿を、しっかり形に残しておきたいんです。その写真集をパリで撮りたいっていう夢もあって。街並みとか雰囲気がすごく好きなので、パリでの撮影ができたら最高です。

――写真集は古澤さんにとってかなり大きな夢なんですね。

古澤:大きいですね。今をちゃんと残したいんです。アイドルとして活動しているこの瞬間を、CUTIE STREETの一員としての古澤里紗を、ちゃんと記録に残したい。そんな写真集を作るのが、今のいちばんの夢です。



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