2025.07.0917:00
CUTIE STREET ソロインタビュー Vol.3:梅田みゆ「ファンの人を絶対に幸せにする」 憧れを追いかけて出会った“天職”
憧れの人と同じグループに 原動力は“悔しい”という感情
――小さい頃、どんな性格だったと言われることが多かったですか?
梅田みゆ(以下、梅田):よく、「負けず嫌いだね」って言われていました。中高生のときは、仲のいい友達グループの中で、妹ポジションっていうか。本当は長女なんですけど、学校の中では末っ子みたいな感じになることが多かったです。
――妹ポジションって、どんなところからきていたんでしょうね。
梅田:身長がずっと小さかったのもあると思います。幼稚園のころから、前習えでいつも先頭で腰に手を当てる役で。運動会では「写真が撮りやすい」ってママに言われるタイプでした(笑)。その印象も強かったんじゃないかなと思います。
――習い事は何かしていましたか?
梅田:いろいろやっていました。長く続いたのは、チアリーディングで、小学校の6年間ずっとやっていて。身長が小さいこともあって、後輩に飛ばされてました(笑)。あとは珍しいところだと、中学で百人一首の部活に入っていたのと、小学生のころはクラブチームでバスケもやっていました。水泳は幼稚園から小学校まで、英会話や書道もやっていましたね。
――運動系、文化系両方やっている印象ですが、ご自身では運動神経ってどう思いますか?
梅田:本当に普通だと思っていて。特別できるわけでも、できないわけでもなくて。天才肌っていう感じじゃない。普通だからこそ、自分は努力型だなって思います。
――努力すること自体は苦じゃない?
梅田:むしろ人一倍やらないとできないって自分でわかっているから、勉強とかも人一倍頑張っていましたね。中学のとき、親友がすごく頭が良くて、学年でもトップクラスだったんです。負けたくなくて、めっちゃ勉強しました。追いつくことはできなかったけど、その時期が一番成績良かったです(笑)。
――映画や音楽、漫画などで影響を受けたものはありますか?
梅田:TWICEさんがすごく好きでした。地元が熊本なので、なかなか会える機会がなかったんですけど、東京や大阪でイベントがあると、ママにお願いして連れて行ってもらって。マリンメッセ福岡で観たときが一番印象に残っていて。あのとき、「ステージのあっち側からの景色って、どんなふうに見えるんだろう?」って思ったのをすごく覚えています。
――ちなみに、家族や友達、先生など、身近な人で影響を受けた人物はいますか?
梅田:メンバーになるんですけど、中学生のときに憧れていた人がふーりー(古澤里紗)ちゃんだったんです。同じ熊本出身で、SNSを中心にすごく活躍していて。中高生が憧れるような番組にも出ていたので、「熊本からでもこんなふうに飛び出して活躍できるんだ!」って。当時は、スマホのロック画面もホーム画面も里紗の写真にしていたくらい、ずっと推していました。
――それはもう、かなり本気のファンですね(笑)。
梅田:そうですね(笑)。そこから、「私もこんなふうになりたい」と思うようになって、ロールモデルというか、わりと同じ道を辿ってきたなと。芸能活動を始めてからも、目標のひとつが「いつか古澤里紗ちゃんと共演したい」だったんです。
――それが今、現実になっていると。
梅田:はい。グループ発表のとき、昔から応援してくれていた人たちも、すごく驚いてくれて。ずっと「憧れの人は誰ですか?」って聞かれたとき、いつも「ふーりーちゃん」って答えていたので、まさか一緒に活動することになるなんて私自身もびっくりしています。
――どのタイミングで、自分もアイドルをやってみたいと思うようになったんですか?
梅田:最初は女子高生ミスコンに出ていたんですけど、その事務所さんから、「ミスコンに出ていた子たちでアイドルグループを作るからやってみないか?」と誘っていただきました。せっかくチャンスがあるなら挑戦してみようと思って、そこからアイドル活動を始めました。
――やってみたら楽しかった?
梅田:すぐにどっぷりハマりました。アイドルってめちゃくちゃ楽しいなって思って。ただ、そのグループは目標を達成しきれないまま解散してしまって悔しさが残ったんです。もう一度絶対アイドルをやりたいと思って、KAWAII LAB.のオーディションを受けました。
――アイドル活動のどんなところに楽しさを感じたんですか?
梅田:人を楽しませるのがもともと好きで、歌もダンスも好きだし、ライブみたいな空間がすごく性に合っていました。好きなことを仕事にできて、それで誰かが喜んでくれる。こんなに素敵な仕事ってほかにないなって。自分にとって天職だなって思いました。
――その感覚は、活動を始めてすぐにあったんですか?
梅田:最初は全然そんなふうに思ってなかったです。対バンライブに出ても、自分たちを目当てに来てくれる人が1人もいなくて。ステージもほとんど床と同じ高さで、お客さんと目線も一緒。むしろメンバーの方が多いみたいなライブもあって、「私、何してるんだろう?」って思うこともあったんです。でも少しずつ、自分に会いに来てくれる方が現れたり、グループのファンが増えていったりして。ワンマンライブで自分たちのことを好きでいてくれる人たちだけが集まってくれた空間を見て、少しずつ達成感を感じられるようになりました。
「(増田)彩乃に追いつかなきゃって気持ちがすごく強かった」
――メンバーでもある増田彩乃さんとは、その頃からのご縁なんですよね?
梅田:彩乃とは、ミスコンのときからずっと一緒にアイドルをやってきたんです。悩みも似ていたし、一番よく相談していました。実はその頃、一緒にルームシェアもしていたので、もう本当に四六時中一緒にいて(笑)。
――すごいですね。相性も良かったんでしょうか?
梅田:性格も合っていたと思います。グループではムードメーカーだけど、実は繊細で泣き虫で、すごく努力する子なんです。前のグループのときも、「どうやったらもっと盛り上がるかな?」「お客さん増えるかな?」って、夜な夜な2人で語り合っていました。
ーー増田さんがいたことで、自分の中で変化があったことってありますか?
梅田:すごくありました。それこそ当時、彩乃に会いに来るお客さんが1番多くて。負けたくないというか、自分も貢献したいというか、グループが大きくなるためには、彩乃に追いつかなきゃって気持ちがすごく強かったんです。本人には言ってないですけど(笑)。
ーーそういうことって口にはしないんですね。
梅田:でも内心ではすごく燃えていて。私も頑張ってファンの人を増やしたいなって。毎日、渋谷のハチ公前でビラを配っていました。すごく影響を受けていたんだなって思います。
ーーそこから、いま同じグループで活動しているのは感慨深いですよね。
梅田:もともとは彩乃と同じ事務所にいたんですけど、前のグループが解散になったときに、次はアソビシステムでアイドルをやりたいと思って、私は思い切って事務所を辞めたんです。そこから無所属になって、KAWAII LAB.のオーディションを受けて。彩乃は今の事務所に所属したまま、たまたまご縁があって合宿オーディションに参加して、そこで2人とも受かったんです。合宿オーディションのときから、一緒になれたらいいなと思っていて。夜寝るときにベッドも隣で、夜な夜な泣きながら弱音を吐いたりもしていて。彩乃の存在が、本当に合宿中、心の支えになっていました。
ーーオーディション合宿期間中の心境って、どんな感じだったんでしょう?
梅田:正直、人生で一番辛かったです。私は、自分の中で「人よりもできない」という意識がすごく強くて。合宿は、その日のうちに振り入れをして、次の日には披露するっていう超短期間スパンでどんどん課題が出されていくんですけど、私は覚えるのが苦手で。人よりたくさん練習して、ようやくできるタイプなんですけど、合宿ではその時間が取れない。自分が一番苦手とするスタイルで審査が進んでいくので、本当にきつかったです。
ーーそれは相当プレッシャーもあったでしょうね。
梅田:夜練も朝練もして、睡眠時間を削って練習して。でも、睡眠時間がないと、記憶力が落ちるじゃないですか。だから、普段なら覚えられることも全然入ってこなくて。常に見られている緊張感もあって、めちゃくちゃしんどかったです。
ーードキュメンタリーで当時の自分を客観的に見たとき、どんなことを思いますか?
梅田:あれは、見たらダメです(笑)。思い出して泣いちゃうくらい、本当に頑張ったなって。当時の私は正直、受かるって自信はあんまりなかったんです。でも、どうしても受かりたくて焦って、とにかく必死に頑張っていたんですよね。その時の努力があったから、今こうしてデビューして、ここにいられるんだって、すごく思います。
ーー面談で総合プロデューサーの木村ミサさんから言われて印象に残っていることはありますか?
梅田:合宿序盤で気持ちが落ちてしまって、ずっと泣いていて、思考もぐるぐるしてしまっていて。面談のとき、「いつものみゆじゃないよね」って言われたんです。自分の力がまったく発揮できてない、って。その言葉で、ハッとして。自分の気持ちを切り替えるために、周りをちょっとでも明るくしようと思って動いてみたんです。そしたら、不思議と自分も少しずつ前向きになっていって。誰かを励ますことで、自分自身も励まされていたというか。あのとき、自分が変わったなって強く感じました。
ーー短い合宿期間のなかで、気持ちを切り替えて乗り越えたのは、大きな出来事だったんじゃないですか?
梅田:ほんとにそう思います。合格したあとに、「あの時そのまま落ち込んだままだったら、選ばれてなかったと思う」って言われたんです。切り替えることができたからこそ、自分の本来の姿をちゃんと見てもらえたんだって。やっぱりステージってキラッとしてないと届かないと思うので、あそこで変われて、本当に良かったって思います。
ーー合宿が終わって、合格発表を聞いたときは、どんな気持ちでしたか?
梅田:もう、ずっとドキドキしてました。発表の日は呼び出されたメンバーもわかっていたので、その時点でもしかして……って思ったけど、まだ正式な発表じゃなかったので、確信も持てず。ミサさんから「このメンバーが合格者です」と言われたときは、本当に嬉しくて。なにより、合格したメンバーがみんな、合宿中からすごく信頼できる子たちだったんです。努力家だし、協調性もあるし、すごく安心できる存在だった。この子たちと一緒にデビューできるって思ったら、もう嬉しさと幸せでいっぱいでした。
ーー合格の瞬間の映像を見ても、みんなすごく晴れやかな表情でしたよね。増田さんもメンバーにいたことは、やっぱり大きかったんじゃないですか?
梅田:すごく嬉しかったです。私の中で、彩乃はダンスも歌も上手だし、可愛くて、絶対受かるって思っていた存在だったので、自分も頑張らなきゃって、すごく背中を押してもらっていたんです。一緒に選ばれた時は、頑張ってよかったなって心から思いました。
ーー昔からの憧れだった古澤さんも同じグループにいるのは、どう感じました?
梅田:合宿中も選ばれた直後も、里紗のことだけ、どうしても呼び捨てで呼べなくて。最初は、「ふーりーちゃん」って呼んでいたんですよ(笑)。でも「もうそれやめて(笑)」って言われて。みんなが里紗って呼んでる中、私だけ「ふりたん」とか呼んじゃって。今は、ちゃんと呼べるようになりました(笑)。
常に考える、グループのためにできること
ーーCUTIE STREETとして活動が始まって、もうすぐ1年が経ちますが、今どんな気持ちで毎日を過ごしていますか?
梅田:今がまさに頑張り時だなって思います。なにより救われているなと思うのが、メンバーとの関係性でストレスや不安、不信感が全然ないことなんです。信頼できるし、任せられるし、尊敬しているからこそ、いい意味で負けたくないっていう気持ちもあって。このメンバーで一緒に活動できていることが本当に幸せです。きっとこの時間は、人生の中でいちばんの財産になるんだろうなって確信していて。しんどいこともあるけど、将来振り返ったときに一番楽しかったなって思える時間なんだろうなって。
ーーたくさんの出来事があったと思いますが、特に印象に残っているエピソードは?
梅田:一番に思い出すのは、『TIF』(『TOKYO IDOL FESTIVAL』)でのデビューステージです。お披露目の場が『TIF』で、しかもKAWAII LAB.からのグループということで期待されていたので、すごく緊張しました。でも、やっとステージに立てるという気持ちも大きくて。期待と緊張とが入り混じって、本当にいろんな感情がこみ上げてきたステージで、今でも一番印象に残っています。
ーーやっぱり『TIF』は、特別な思い入れがある場所なんですね。
梅田:昔、彩乃と一緒にアイドルグループをやっていた頃、『TIF』のステージってすごく大きな存在で。『TIF』に出るようなアイドルってすごいなって思っていたんです。その後、グループは解散してしまったけど、彩乃も私も「またアイドルがやりたい」という気持ちは一緒で。私が事務所を辞めてKAWAII LAB.を目指すことを決めたあとも、定期的に会って相談もしていて。そのときに、「またアイドルになって、『TIF』のステージで会おうね」って約束したんです。だから、デビューステージが『TIF』だと聞いたときは本当にびっくりして。同じグループとしてその約束を果たせたことがすごく嬉しかったし、感慨深かったです。
ーー活動して、そろそろ1年が経とうとしていますけど、その中で「自分、変わったな」「成長したな」と感じることはありますか?
梅田:自分で言うのも恥ずかしいんですけど、めっちゃ成長していると思います(笑)。
ーーいいことですね(笑)。
梅田:デビューした時って、正直、メンバーの中でもギリギリで選ばれたというか、最後まで悩まれた存在だったと思うんです。振り入れも苦手で、みんなよりも覚えるのに時間がかかって、ダンスも歌も、ほんとに下手くそで。でも今は、ほんの少しずつですけど、振り入れも早くできるようになってきて。この前、ミサさんやダンスの先生から「歌、うまくなったね」って言ってもらえたんです。その先生は、私がKAWAII LAB. MATES(KAWAII LAB.でのアイドルデビューを目指す次世代メンバーの総称)の頃から見てくださっている方なんですけど、当時は本当に怖くて怯えるくらいだったんです。でも負けず嫌いだから、「この先生に褒められたい」ってずっと思っていて。最近リハーサルを見てもらったあと、「すごく成長したね」「アイドルになったね」って言ってくださって。もう嬉しすぎて。その先生に褒められるのが、私にとって一番嬉しいことなんです。ずっと必死にやってきた中で、ちゃんと見ていてくれた人がいたんだって思えて。ほんとに頑張ってよかったなって思いました。
ーーグループの中で、みゆさんは自分の立ち位置をどう感じていますか?
梅田:私は年齢が下から2番目なので、お姉さんってわけでもないし、ぱる(桜庭遥花)がいるから末っ子でもなくて。みんなに頼ってばかりなところもあるんですけど、日頃から忘れっぽいので、メモをめちゃくちゃ取るようにしているんです。この前、ツアーについてみんなでたくさん話し合ったんですけど、次のスタッフさんとのミーティングでちゃんと伝えなきゃと思って、急いで全部メモしていたんですよ。みんなが話し終わった時に、「何話したっけ、メモしなきゃ!」って話になって、私が「メモしてるよ!」って言ったら、みんなが、”しごできベイビー”ってつけてくれて。きゅーすと(CUTIE STREETの略称)の書記だねって(笑)。
ーーまさに、“しごできベイビー”ですね。
梅田:その次のミーティングでは、みんなが話していたことを整理して、この順番で話すとわかりやすいかなって考えて。ミサさんとのミーティングでも、「こういうことがしたいです」「ここはこう進めたいです」って、自分なりにちゃんと伝えることができました。
ーー自分の中で「ここをもっと伸ばしたい」とか、「これは課題だな」って感じている部分ってありますか?
梅田:ずっと課題にしているのはダンスですね。自分がもっと成長すれば、グループのレベルも上がると思っていて。あとは歌も、もっと上手くなりたい。みんなすごく個性が強いなって感じていて。私は性格的にもバランスを取っちゃうタイプなんです。たとえば、みんながズーンって落ち込んでいる時には明るくしなきゃって思っちゃうし、自然と空気を読んで動いてしまう。だからもっと、自分自身の個性とかキャラみたいなものを見つけて、グループの中でもっと個性を磨いていきたいと思っています。
ーーちなみに、メンバー間の普段の雰囲気的にはどんな感じなんですか?
梅田:個性が強いって言うと、癖が強いって意味にとられがちかもしれないですけど、私たち、めちゃくちゃ仲良しなんです。8人全員でご飯に行きたがるくらい気も合うし、雰囲気もすごくいい。いい意味でアイドルらしくないっていうか。例えば(板倉)可奈は、かっこいい楽曲でバチバチに踊れる。そういう振り切り方ができるのって、実はアイドルではあんまりいないタイプのキャラだと思ってて。なぎ(真鍋凪咲)も、歌や声量が本当にすごくて、歌手みたいな表現もできる人。もちろんアイドルらしいパフォーマンスもできるけど、それだけじゃない。そういう幅の広さが、グループとしての魅力にもなっているんだと思います。
ーー最後に、梅田さん個人としての今後の目標や想いを聞かせてもらえますか?
梅田:最近は本当にグループのことばかり考えていて。今すごく目標にしていることは、自分を好きになってくれた人、見てくれている人、ファンの人を絶対に幸せにするってことなんです。いまも「幸せを与えてくれる存在」って言っていただくこともあるんですけど、もっともっと大きなステージに連れていきたいし、ついてきてほしいと思うからこそ、絶対幸せにしなきゃって気持ちが強くなっていて。今はひたすら頑張っている途中だけど、もっと大きくなった時に、ちゃんとファンの方を幸せにしたい。それが今の私の目標です。
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